2013年7月1日月曜日

萩市吉部の 「蒸気船まんじゅう」

萩市の名物のひとつに「蒸気船まんじゅう」があります。
 今では、萩市内でもあまり見かけなくなりましたが、萩市吉部(旧むつみ村)で見つけ、これがなかなか美味しいと評判ですので紹介します。

蒸気船まんじゅう」といえば約120年の歴史があり、かつては萩市内の屋台等でどこでも売られ、庶民の味として大変親しまれてきました。だから、萩市生まれの年配の方ならとっても懐かしい味だと思います。
 ところで、なぜ、萩に蒸気船まんじゅうがあるかと言うと、次のような理由だそうです。
 幕末には諸外国の蒸気船が開国を迫って日本へ沢山やって来るようになりましたが、萩と言えば萩藩士等による尊皇攘夷運動の発祥の地、「蒸気船なんかまんじゅうにして食べてやる!」と気勢を上げるために出来たお菓子というわけらしいです。
 まんじゅうとは言いながら製法は「鯛焼き」と同じで、鯛のかたちが「蒸気船」になっているだけです。

 また、なぜ、「旧むつみ村」で作られているのか?と言いますと、むつみ村は2005年に萩市と合併しました。現在は一応萩市の一部でありながら、過疎化が進みこれと言った産業や名物もありませんが立派な県道が通っており、萩市や津和野観光客は大抵旧むつみ地区を通過します。
 しかし、お店らしいものは殆ど無く、自動販売機すら滅多にありません。
 そんな実態を憂いられた地元の方が、伝統ある萩市の銘菓である「蒸気船まんじゅう」を作り始められたという訳です。


 






  この店の名前は、「軽食喫茶、スナックえびす」ですが、夜は地元の有志が集うスナックにもなるようですが、日中は「蒸気船まんじゅう」のみの製造販売です。
 店主は、実は市議が本職で、もちろん議会が無い時に、しかも作られる数量も限られており、売り切れれば終わりと言うわけです。
 午前10時くらいから開店で、のぼり旗が立っていれば営業中です。

 肝心の「蒸気船まんじゅう」ですが、ちょっと見は鯛焼き的ですが、よく見るとまさに蒸気船、中には店主自慢の蜂蜜入り黒あんがタップリ入っており、本当に美味しいです。
 1個100円ですがなかなか評判のようで、私が立ち寄っている間にも地元の人や通りがかりのお客さんが見え、その日は午後2時頃でしたがあっと言う間に売り切れてしまいました。むつみ地区の昆虫王国の近くです。近くに行かれ、のぼり旗を見つけられたら是非どうぞ。


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