2013年8月6日火曜日

萩・夏みかん菓子~老舗「光國本店」



 城下町・萩市では、江戸時代当時のまま残っている武家屋敷の土塀等が有名ですが、今ではその土塀の中に「夏みかん」(通称:ダイダイ)がたくさん植えられています。
 そして、その夏みかんは萩を代表する果物として定着しています。

 萩市内にあるこの夏みかんで和菓子を作っている老舗「光國本店」を紹介しましょう。

 創業は安政5年(1858)、つまり明治元年の10年前ですから、創業以来150年以上続いている老舗中の老舗と言うことになります。









 作られている菓子は大きく分けて3種類
「萩乃薫」、「夏蜜柑丸漬」、「夏みかんマーマレード」だけです。
 まず「萩乃薫」(はぎのかおり)は、夏みかんの皮を砂糖漬けにしたもので、袋、箱、壷、木箱、萩焼容器等に入れられおり、値段は525円から4515円です。

 次に  「夏蜜柑丸漬」(なつみかんまるづけ)は、夏みかんを丸ごと5日間の手作業で蜜に漬け込み、中に羊羹を入れたもので、1個1,100円です。

 「夏みかんマーマレード」は、実と皮の両方で作ったマーマレードを缶詰にしたもので、1缶750円です。
 いずれもほろ苦い夏みかんの味と香りが特徴で、全国でも萩市でしか作られていないお菓子は、ファンも大変多いとのことです。


 ちなみに、萩市で夏みかんが初めて植えられたのは明治9年、つまり、前原一誠首謀の萩の乱が勃発した年で、政治的、経済的に大きな打撃を受けて困窮する萩藩士族らを救済するために栽培が始められたとのことです。
 この夏みかんで菓子づくりを思いついたのは、当時菓子司であった初代「光國作右衛門」で、苦心研究の末、明治13年に初めて売り出したと言うことです。
 この光國本店は、昔から現在まで同所のみで家業として営まれていて支店等はなく、そのためここで作られた菓子は、基本的にこの「光國本店」でしか販売されておりません。
 (萩市内に、先祖が親族だったと言われる「長州屋光圀」が別にあり、類似した和菓子を作っています。)

有限会社 光國本店
住所  萩市熊谷町41番地                              
電話  0838-22-0239

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