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2012年11月30日金曜日
鶴岡八幡宮所蔵の硯は、やはり“赤間硯”か!
先般、山口県が誇る伝統的工芸品「赤間硯」について紹介しましたが、お話を伺った日枝陽一さんによりますと、「1191年に源頼朝が鎌倉の鶴岡八幡宮に奉納した硯が、石の色から赤間硯であったと言われている。」とのことでした。
私は、実は11月23日に、鎌倉観光の機会を得て鶴岡八幡宮に参拝しました。
その際、境内にある国宝館で期間限定の古神宝展が開催されていたので入館したところ、展示品の中に、まさにその「源頼朝が鶴岡八幡宮に奉納した赤間硯」と思われる
国宝「籬菊螺鈿蒔絵硯箱」(まがきにきくらでんまきえすずりばこ)
が展示してあるのを見つけました。
これはもしや、と思ってじっくり見てみると、ガラスケースの中であり手にとって見ることはできませんが確かに硯の色が赤く見え、興奮を覚えました。
(写真を撮影することは出来ず、ネット上に公開してあるものです。この写真では、硯 は黒く見えますが・・・・)
そこで、国宝館の職員や学芸員に尋ねましたが、どこの硯か認識されておらず、やむをえず、鶴岡八幡宮社務所で尋ねてみました。
社務所の責任者の方が出て来られ、説明されたところによると「確かに硯の色は赤い。」
との証言を得ることはできましたが、それが赤間硯だと断定はされませんでした。
社伝によると、源頼朝公が後白河法皇より下賜されたものを、鶴岡八幡宮に奉納したとされているとのことですが、あるいはその後すり替えられている可能性もあり、この硯が当時のものとの確証はない・・・との話でした。
しかし、私は自分の目で硯の色を確認し、鶴岡八幡宮の方にも「硯の石は赤い」との証言を得たことで、少なくとも現存する硯は「赤間硯」だと確信した次第です。
帰県して早速、赤間硯作家の日枝陽一さんにも報告し、喜んでいただいたところです。
鶴岡八幡宮(鎌倉)
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