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2012年9月3日月曜日
大津島「回天基地」
周南市の「大津島」、
徳山湾に浮かぶ
人口約400人の
のどかな島です。
そんな平和な島に、
今では想像もつかない
悲惨な歴史の爪痕が
残っていることを
ご存じですか?
そうです。ここ大津島には、太平洋戦争末期、日本海軍の特攻兵器の一つである人間魚雷「回天」の訓練基地が設置されていたのです。
そんな悲惨な歴史を少しでも心に刻み込もうと、この度、私は一人大津島を訪れてみました。
周南市築港埠頭を跡にして約40分フェリーに乗り、到着した大津島は実に長閑で自然豊かな平和な島でした。
しかし、標識に導かれて約5分も歩くと、海に突き出た異様な施設「回天発射訓練基地跡」があり、近くには「回天記念館」もあって黒い異様な「人間魚雷」が目に飛び込んできます。
「回天」は、日本の敗退が続く中、二人の青年士官が戦局を逆転させるためには特攻しかないとの構想により、日本海軍が実用化した秘密兵器です。
二度と戻れない人間魚雷だと知りながら、全国から千人以上の若者が志願したと言われています。
そして、ここ大津島で訓練を受けた約50基が出撃し、百数十名の若者が尊い命を捧げたわけですが、敵艦撃沈等の戦果は非常に少なかったようです。
また、記念館には「回天」に関わる遺品や資料のほか、遺書、母への手紙、遺影、遺品等、約1,000点が展示されていました。
私も息子を持つ母親として、もし自分の息子が同じ運命に置かれたらと想像しただけで胸が張り裂ける思いで、十分正視することもできませんでした。
現在も、世界のどこかでむごい戦禍が絶えませんが、戦争があれば若者はもちろん、老人、女性、子供たちなど、必ず多くの犠牲を伴い、改めて平和の尊さを痛感した次第です。
そういう意味でも、一度は訪れる大きな意味を感じる大津島の旅でした。
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